一、鬼面山の暮雲
久方の雲井はるかに 見降れば 鬼面山のゆきの夕ぐれ
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二、荒川の夕照
湯返りにまい坂こして 見かへれば 夕日にかかる荒川のなみ
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三、烏川の晴嵐
照り渡る 日もななめして烏川 浪にたちそう橋はしらかな
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四、太子堂晩鐘
吹きさそふ風にともなふ 鐘の音も みあらか清くひびくかしこさ
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五、松ヶ窪の夜雨
名にしおふ信夫の山の 松ヶ窪 やみ夜さやけき雨のおとかな
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六、熊野山の秋月
さやかなる熊野の山の はし紅葉 赤らむ頃の秋の夜の月
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七、男沼の落雁
なみたつる男沼の岸に かけとめて 声もさやかに落つる雁かね
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八、女沼の帰帆
女沼こそ水も澄むらめ 舵とりて 浪間に返るかづの釣船
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